アウトドア講座:キャンプで食事をつくる

2.1. 短時間でつくる = 行動食アラカルト

 「行動食」とは、活動的なプログラムの進行をさまたげないような簡便な食事のことです。ハイキングで食べる「おにぎり」などは、その代表的な食事のとりかたです。(けれどおにぎりは、作る手間がかかるので、結局は、全体としての食事時間の節約には、ならない場合が多い)例えば、次のようにしてみたらどうでしょう。

★ パンを使って

 日持ちのいいフランスパンに、軽く塩もみをしたキャベツやキューリ、薄くスライスしたショルダーベーコン、プロセスチーズとレモンの薄切りをはさんで食べれば、火も使わなくてすむし、栄養価も抜群。携帯用のコンロがあれば、紅茶やコーヒー、カップスープをわかして、ホットな食事にすることもできます。

 

★ ごはんを使って

 朝炊いたごはんを冷ましてから、広げたサランラップのうえに盛り、そのまま、ラップでくるむようにして、紙袋かなにかに入れて持っていきます。

 

 他に、おかずとしてキューリの漬物を用意します。一本丸ごと、ところどころ皮をむき、塩で転がして、ビニール袋のなかにいれます。人参もスティック状にして、塩をふってキューリといっしょの袋にいれると、ほどよい塩加減でおいしく食べられます。

 

★ ミソは行動食の王様

 挽肉か細切れの肉をいため、だしをふって、ミソとまぜて、これもビニール袋に入れて適量持っていきます。これだけの準備をしておくと、昼食のときにいろいろなバリエーションが考えられます。

 

その1 … ダシ・具入り味噌をごはんに塗りたっくておにぎりにし、ちょうどよく漬かったお新香とたべる。

 

その2 … お湯を沸かし、ダシ・具入り味噌をコップにとかして、味噌汁 にして、ごはんは、ふりかけなどで食べる。

 

その3 … お湯を沸かし、ダシ・具入り味噌を溶かし、そのなかにごはんと、手近に取れる野の草を入れて、雑炊にする。ごはんが間に合わなければ、真空パックしたお餅を持っていき、お雑煮にしてもいい。

 

 時間短縮 = インスタントと考えなくても、ちょっとした工夫で、味わいのある楽しい食事を短時間で楽しむことができます。ハイキングに出発する日の朝や昼にこのようなメニューをどんどん取り入れてみましょう。