4. 一年間の見通しが見えるように

 子ども会・少年団には、年間計画が必要です。やはり毎年三月に行われる「総会」の時にみんなから一年間にやりたいことを出してもらって、その中からできそうなことをリーダー会で月ごとの計画にします。年間計画になるのは、毎月第四日曜日の団会(団行事)の内容です。ちなみにことしの年間計画は、

 

 4月:品川水族館オリエンテーリング

 5月:長谷川町子記念館ツアー

 6月:デイキャンプ

 7月:お料理コンテスト

 8月:花火大会

 9月:国立科学博物館

 10月:平和島アスレチック

 11月:みかん狩り

 12月:クリスマス会

 1月:うどん作り

 2月:球技大会

 3月:子ども会・少年団合宿


となっています。


 次の月に何をやるのか決まっていれば、都合で参加できない月があっても、その先の取り組みに楽しみをつないでいくことができます。友だちを子ども会・少年団に誘うこともやりやすくなります。リーダー会の中でも毎回「次は何をやろうか?」と言うような漠然とした話し合いをしないでもすみます。次の行事をより楽しく、おもしろいものにするのには、どんな工夫をしたらいいか、リーダー会の前に自分で考えておくこともできます。メンバーの子も年間計画がわかっているので、どんな希望があるか聞いておくこともできます。

 

 11月に行われたみかん狩りの相談をしたリーダー会ではこんなやり取りがありました。

 

「みかん狩りでただみかんを取って食べるだけじゃおもしろくないよね」

「みかんを使ったゲームをやったらどうかな?」

「甘いみかんさがしは?」

「早食い競争もおもしろいよね」

「みかんの皮をリンゴみたいに長くむく競争をする」

「みかんのスジをたくさんとる競争」

 

 話しているうちにリーダーの中に当日の楽しいイメージが広がり、共通のものになってきます。ただ行事をこなせればいいのではなく、みんなで集まってやるとふだんではできないような何か楽しいことが生まれそうだというワクワクした予感をまず自分たちのものにし、それをみんなにも伝えて、誘い合って集まることをだいじにしています。


 リーダーの子たちが相談して決めた「みかん狩り」の日の目標は、「寒さに負けず、おいしいみかんを食べて、元気よく遊ぼう!」となりました。


 結団して15年目を迎えているこの子ども会も、以前は、リーダー会もただ事務的にプログラムを決めて、新聞を書くだけという時期があったそうです。そうすると行事もマンネリになって余りおもしろくない、参加者も少なくなる。自分たちの子ども会・少年団がこのままでいいのか、メンバーが少なくなっていいのか子どもたちと話し合い、子どもたちも「自分たちの会だからもっと楽しくしたい」「やっぱりメンバーは多い方が楽しい」「いままでと違ったとりくみをやりたい」と言う声が出て、ただ行事をやるのではなく、自分たちらしい工夫や目標を決めた取り組みを作っていこうということになったそうです。