指導員と学習
子どもをとらえる視点を育てる
誰でも最初は、ただ単に子ども会・少年団の子どもたちと遊ぶのが楽しいから、おもしろいからといった理由で指導員をはじめたはずです。しかし、それだけでは永く続いていかないと思います。子ども会・少年団というのは、子どもたちを中心において、たくさんの人が関わり、細く永くつき合っていけるのが一番だと思います。しかし、受験や仕事が忙しくなったとか、年齢があがるにしたがって、指導員を続けていくことが困難になる条件は増えていくに違いありません。それを乗り越えていくためにも、今の自分の立場で子どもたちにしてあげられること、一緒にできること、そういったものをきちんと考えるためにも学習はひつようなのです。
その視点をつくっていくための学習を、実践討論を通してするのです。「あっこんな、こういう子どもの見方もあったんだな」そういった子どもの見方を学び、また子どもや子ども会・少年団に限らず普通の人間関係の中からもいろんなものの見方を学び、そうした中で、子どもに好かれたり、慕われたりするんじゃないかと思います。
さらに、その中で子どもたちに対する思い「ああなってほしい」「こうなってほしい」が生まれてくるはずです。それが具体的には「ねらい」になったり「目標」になったり、されには指導員を続けていく意欲にもなっていくのです。そういったものを指導員は持っていてほしいと思います。
子どもを見る視点ですが、その視点があっちにふらふら、こっちにふらふらしていたのでは困ります。ある定まった視点を持つことが必要です。それがあってこそ子どもたちを見続けていけるはずです。
みんなの実践を自分の力に
一つの子ども会・少年団での実践は月1回とすると1年で12回。他の子ども会・少年団と交流すれば、その分2倍3倍と増えていきます。
学習活動は、自分で実際に体験するわけではないけれど、文章や話の中で体験できるわけです。たくさんの実践を知ることは、やはり指導員にとって一番に必要なことだと思います。前向きに好奇心旺盛にやっていくことが大切です。がんばっていい指導員になってほしいと思います。いい指導員になるということは一人の人間としても成長するということなのだから…。■