第24回少年少女雪まつりは中止します

 3月11日に発生したM9.0の巨大地震とその後の巨大津波により、多くの人が被災し、町全体が壊滅した地域もあり、いまだに安否確認がとれない人が多数存在しています。その後、福島第一・第二原発の事故による避難者は、10万人近くになり、被爆被害も報告されています。

 東北地方の発電所施設の被害にともない、14日から東京電力管内の計画停電が開始されました。しかし、「計画停電」と言いながらも直前にならないと詳細が分からない、周知の方法も不明と言う状況となっています。地震発生直後から、首都圏の交通・通信は混乱を極めました。今回の「計画停電」で、社会生活のさまざまな場面にさらに大きな影響・混乱が予測されます。

 3月12日に長野県北部で発生した地震は、栄村地域に被害をもたらしました。その後も余震が続いています。戸狩温泉スキー場と隣接する野沢温泉スキー場、木島平スキー場は、安全点検を続けながら営業を続けていますが、とても不安定な状況にあります。地震の影響で、飯山市の一部で計画停電も行われています。

 地震の際の親が迎えに来るまでの子どもたちの不安や家具や家財が散乱した部屋を見たときの恐怖は、どうだったでしょう。その後、テレビで繰り返し流される悲惨な映像の心理的影響も軽視できません。家族となかなか連絡を取ることができずに不安な時間を過ごした親たちの気持ちも、次々と起こる事態に落ち着く間もなく揺れ動いています。

 少年少女センターは、ぎりぎりまで、スタッフのみなさん、現地、戸狩温泉のみなさんとともに、安全に事業を成功させるための方策を模索してきましたが、上記のような現状を考え、やむなく第24回少年少女雪まつりを中止することとしました。参加申し込みをされているみなさんには、今後、事務手続きの方法などについて連絡させていただきます。

 少年少女雪まつりの成功にむけてがんばってこられたスタッフのみなさん、子どもたちを送り出すためにサポートしてくださった地域のみなさん、とても残念な決定をしなければなりませんが、震災の影響でさまざまな心の動揺を抱えた子どもたち、親たちのために、それぞれの地域で手を取りあい、支えあって笑顔を取り戻す地域生活作りのために引き続きがんばってくださることを期待しています。

 

2011年3月14日 NPO法人東京少年少女センター理事長 神代洋一